立ち読みページ

「先輩のおっぱい、ちっちゃくて可愛い。Ｂカップでしょ。それに、乳首も乳輪も薄ピンクで綺麗……。赤ちゃんみたい……。で、ここをこうすると……」
「や、やだやだっ。見ないで……ひっ！」
　コンプレックスの微乳をまじまじと観察されて、泣きそうだ。なのに美紅は無邪気にはしゃぎ、左手の親指と人差し指で乳首をクリクリと捏ね始めた。
「あひっ！」
　ひと捏ねごとに新しい電流が生まれ、身体がコマ送りのようにカクカク悶える。しかも同時に、彼女は右手の中指で下着の中心を上下に擦った。柑奈は両手で顔を覆い、辱めに耐える事しかできない。
「やめて……やめてお願い……ひッ！」
「ンもう、先輩ったら。悶えるばかりじゃなくて、わたしの指の動きをちゃんと覚えてくださいよぉ。これは、オナニーの練習なんですよ？」
「れ、練習……？」
　耳慣れた言葉にハッとなった。指の隙間から見えたのは、古びた天井。ここが、神聖な道場である事を今さらながらに思い出す。先輩たちが汗と涙を流してきた修練の場で、こんな淫らな行為をするなんて許されない。
「やめて伊勢森さん！　こ、ここでは……」
　にわかに罪悪感が湧き上がり、美紅の手を払いのけようとする。まるでそれを予想していたかのように、彼女は左手を下着に潜り込ませた。
「──!?」
　今度は声すら上げられない。大きく開いた唇をわなわなと震わせ、か細い息を漏らすだけ。下着越しなんて比較にならない。股間を、性器を、直に触られた衝撃を頭で処理しきれず、気が遠くなりかける。
（なに、この感じ……？　私の中がムズムズして……。いや……いやぁ！）

本文中より抜粋
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