頭の中を真っ白に洗い流されてしまいそうだった。格別の感覚に、京花は髪を振り乱した。いやいやと首を振っていても、腰は思いきりアコに押しつけてしまう。京花の激しい動きも乗りこなして、馬を慣らすようにアコは彼女の太ももを軽く叩く。
「ん、んぐ、おねーさんって痛いのが好きだよね。へんたいだねぇ」
「うるさい、だまっ、ふお、お、おあぁあぁっ!」
アコは舌と唇で器用に包皮を剥き、花芯を丸裸にしていた。悪戯な舌先で丁寧に根元を舐め、はじく。とりわけ敏感なそこを責められて、初心な京花が耐えられるはずもなかった。息つく暇もないせいで、京花の喘ぎはこれまでになく掠れ、濁っていた。身体中の神経がすべて、ちっぽけな花芯に集まってしまったかのように錯覚する。アコの舌のざらつきは、彼女が舌を擦り付けるたびに凶悪な刺激を京花にもたらした。
「おぉっ、ひぐ、ぅううううう……っ!」
「ちゅぽっ、ちゅぽ……! きもちいでしょ? も〜っと霊力くれたら……これよりすごいことしてあげるから……ちゅうぅううっ!」
いつ他の退魔師が到着してもおかしくないのに、アコは念入りだった。快楽に溶けた京花の脳を徹底的に蹂躙する。空いた手で蜜口を弄ることも忘れない。あくまでもナカには押しこまず、入り口をくすぐり、可愛がる。今の京花は、アコに奏でられる楽器だった。
《京花! どうしたのですか! しっかりなさい!》
「かあさまっ? おねがいです、きかっ! 聞かないでぇ……あふ、ふあぁぁあ……!」
《京花……まさか、貴女は……》
霞む意識の中で京花は気づいてしまう。
「やらっ、はぁあっ、う、かあさまっ、らめですぅう……っ! わたっ、わたしのこへえぇ……! あふっ! おふぅううう……!」
母はまだ、自分の声を聞いている。
助けが来るまで励ますためか、状況を把握するためか、ともかく先ほどから母と自分は繋がりっぱなしだ──京花は絶望する。きっと母は自分の状況に気づいている。忌魔相手にこんな情けない鳴き声を出していたら、誰だって分かる。そして懇願は思考だけでなく言葉となってアコにも届いてしまっていた。狂乱したまま、京花はアコの施す口淫に押し流される。
《いけません、京花! 忌魔に心乱されるなど……あってはならないことです!》
「だけど! こんにゃあぁああっ、かあさまっ! かあさまぁああっ!」
本文中より抜粋 抜粋文とイラストは一致しない場合があります。
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