まだ近世と近代が混在していた時代。鈴木蓉子は人と人ならざるもの〈妖怪〉とのあいだで生じた揉め事を調停する任に就いている。蓉子はある旧家に派遣され、座敷童の少女・忍とそのメイド・聡美の異常な関係に気づく。旧家の令嬢なのに使用人となっている聡美は、座敷童に差しだされた生贄だったのだ。哀れなメイドは、忍や他の妖怪たちの倒錯した嗜好のままに嬲られ続ける…。──話題を読んだ二次元ドリーム文庫異色作の外伝。聡美の耐えてきた淫獄の一端が、書簡のかたちで明かされる。