(は、早く構えないと……っっ! ああっ、でもバイブがこんなにすごいなん……っ。おぉっ、くぅっ、みんなが見ている前で……っ)
退魔スーツの上からでもうっすらと分かるくらいに、二つの乳首が勃起し始め、美麗な唇から、甘く艶やかな吐息が間断なく漏れている。
「な、なぁ。今日の藤香様、いつもよりやけにエロくないか?」
「あ、ああっ。けどそれがいいんじゃねえか。最後はいつもどおり、ビシッと決めてくれるさ」
官能を必死に耐える藤香の違和感は、市民たちにも伝わっていた。しかし誰もそのことを深刻には考えなかった。それがこれまで藤香が築きあげてきた、民衆たちへの絶大なる信頼だ。
その想いを背中に強く感じるからこそ、誇り高い藤香の羞恥心が、余計熱く燃え上がってしまう。
『くく、随分と信頼されているのだな。ほら、どうした? 女王様がこれしきの快感に悶えていてもいいのか?』
「だ、黙りなさいっ! うっ、くぅっ! 私は最強の退魔師……なのよ! ひぅぅっ!」
触手スーツは勃起した二つの乳首に、スライムのように張り付き、真っ赤に充血した乳頭はおろか、母乳が噴き出る乳腺にまで細い触手を無理やり侵入させて、女の快感を直接神経に伝えてくる。
股間のバイブも、初めよりさらに膣と尻の奥へと押し入ってきている。たった一歩ステップを踏んだり、身を捻ったりするだけで、肉棒を子宮に一突きされたかのような官能が、下半身全体に走る抜ける。
(ま、まるで犯されながら戦っているみたい……っ。こんなんじゃ、身体が疼くばかりだわ!)
もし法限が、市民たちがいなければ……藤香が退魔師でなければ、この全身を炙る官能の炎に、とっくに屈して、無様なアクメ顔をさらしていただろう。
しかし、それだけはできなかった。この街を、市民を守ることが、退魔師の使命。それは愛する少年の願いでもある。
(私は負けない……。負けてたまる……ぉぉっ、だめ……気持ちが、昂らされて……あぁっ!)
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