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「ひゃっ! た、確かにスピードは上がったみたいだけど、その程度なら……えぇえっっ!?」
紙一重で獣の爪をかわしたはずのキティの胸元が、大きく裂けていた。ぷるるんっ、とたわわな肉球がこぼれ落ち、たっぷりの重量感で揺れる。
饅頭のような真っ白な肌に、ぽちりとピンク色の突起が眩しい。
「ななっ」
やられたのか、と思ったが少女の肌に傷は付いていない。それによくよく見れば、コスチュームが破れたわけではない。
ヒーロー用特殊防護スーツのつなぎ目部分が外れ、真っ白でシミ一つない乙女の肉球が露わになっていたのだ。まるで───あらかじめ脱げやすいように細工されていたかのように。
「きゃぁああああああああああああああ!」
真剣バトルの真っ最中だというのに、キティは両腕で胸を隠し、その場にへたり込んでしまう。
「ななっ、何よこれ、なんなのよぉ! ちょ、ちょっとタンマ!」
「何がタンマか、ボケ小娘! いいからひん剥いちまいな!」
「ひぃいいいんっ」
なお襲い来る猫怪人の爪をかろうじてかわすも、身をひねるたびに張りのある巨乳がふるるんっ、ぼよよんっと大きく揺れる。
両腕で隠せば避けきれないし、片腕だけではどうしても下乳がモロ見えになってしまう。
これはそう、昨今はついぞ見ることのなくなった、アイドル水泳大会恒例ハプニング、パーフェクトな「ポロリ」状態だ。
「ちょ、わわわっ。あ、あんたっ、真面目に戦いなさいよぉっ。こんな」
「はっは〜ん…………テレビ局の女が言ってたこと、どうやら本当みたいね。あんたは企画書もろくに目を通してない、馬鹿で、世間知らずの田舎のイモ娘だって」
「なっ、なんですってぇ〜〜〜っっ」
「あんた、この番組のタイトルの意味知らないわけ? 『ザ・ヒーローショウ・A』のAは、アダルトのAなのよ!」
「ざ・ひーろーしょう、あだると…………?」 |
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