|
(こんなに、なったら、辛いだろう……)
元々は男だったからこそ、苦しみが分かる。
けれども怒張を凝視する身体は女としての劣情に昂ぶり、下腹の奥を切なく疼かせて膣穴を熱い液汁で満たす。男根が蒸れて発酵した魚介臭い香りが鼻腔になだれ込むと、脳裏がぼんやりと霞み撓わな胸の奥が締め付けられるように切なくなった。
「こ……これでは、いざ戦いが始まったときに気が散ってしまう……な」
直にペニスを握り締め、硬い弾力がぬっちゃりとヌメリ液に濡れた独特の触り心地に声が揺れる。
「あ、兄上ッ!?」
唇を寄せ熱い息を吐きかけると、エリクが悲鳴のような声を上げた。
「お、王国の騎士が、そのようなはしたない悲鳴を零すなッ。そ、それよりコレ、は、私が処理、せねばなるまい……な」
弟を叱りながら自分は騎士のくせに、女の声で媚びるように声を上擦らせ舌なめずりをしている。
実の弟の怒張を瞬きも忘れて凝視し、女の肉体の疼きに突き動かされている。
「兄上っ、なにをっ!? やめてください、僕たちは兄弟……ッ、くぁあああっ!」
エリクの言うとおり、どう考えてもおかしい。
狂っている。元の身体で行ったのであれば、正気の沙汰じゃない。
だが脳裏に一瞬思い浮かべた背徳のイメージに、ぷじゃ、と膣穴を熱飛沫が流れ下る。
エリクの脚にその雫をぼとぼと滴らせながら牝豹姿勢に尻を跳ね上げると、アルベルトは脈打つ怒張を赤く肉厚な唇に咥え込んだ。
「はむっ! ん……あふ、ふあ……あぁ」 |
|
|