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(気持ち、イィ……い、いや違う、気持ちよくなどない!)
夢幻の境地へ迷い込みそうになった意識を慌てて引き戻し、ビリビリ感じる粘膜花弁に指を這わせて──。
「ふはッ……う、ンぅっ!」
いやらしい尼蛭を捻り潰す。弾ける淫悦を懸命に無視し、冷たい膨らみを削ぎ落とす。
(こ、こんなに、濡れて……こんなにプリプリ、して……うっ!? ああ、いけない、ダメだ、気持ち……イイ!)
淫毒に犯された粘膜花弁は少し触れただけでも、めくるめく肉悦を発して心地よく痺れる。それに貼りついた尼蛭を削ぎ落とすためには強く強くしごかなければならず──結果として碧翠は、己の火陰を狂ったようにしごきまくることに。
「あ、あ、あああっ!」
胸に這わせた手は知らず知らずに乳首を抓み、弾ける淫悦を求めてクニクニと捏ね回してしまう。
(いけない、ダメだ……こんなところを、だれかに見られ、たら……)
焦り羞じらう気持ちも己の細指が生み出す快感に突き崩され、押し流される。せめて声は出すまいと思い、必死に歯を喰い縛っているつもりなのに、
「はぅンッ!? あ、あ……豆、豆……お豆が……イィッ!」
夜闇を払うほどのあられもない声を張り上げ、樽の中で悶え続ける。
「はぁっ、はぅ……は、はぁっ!」
兄・碧にも負けぬほどみっちり鍛えたはずの身体も、精神力も、尼蛭たちに擦り込まれた淫毒に対してはまったく役に立たなかった。
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