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「やめて、わたしたちはもう恋人同士じゃないのよ」
「仕事の都合で逢えなくなっただけで、別れ話をした記憶もありませんが?」
抵抗するオルタンスの美しい左の首筋に接吻し、うなじへと舐め上げながら、上着のボタンを外していく。
無粋な軍服の下には、白とグレーのタートルネックの縞模様の緩いインナーが着られていたが、それは上にたくし上げる。そこにはお洒落なブラウンのブラジャーに包まれた巨大な肉塊があらわとなった。
その下着は透かしが入っていて、いかにも大人の女のオルタンスには似合っているが、普段着としてはちょっとばかりセクシーすぎるであろう。つまり、彼女もまた、今日、リュシアンと再会するにあたり、こういうことになることを予測ないしは、期待していたという証左ではあるまいか。
それなのにオルタンスは意地になって拒否する。
「五年も間があったら、別れたと言うのよ」
「たった五年でしょ。ぼくたちの間に時間は関係ありませんよ」
拒絶の言葉とは裏腹に、オルタンスの抵抗は緩い。
それをいいことにぬけぬけと語ったリュシアンは、ブラジャーのカップの中に手を押し入れて剥がしてしまった。
ぶるんっと擬音が聞こえてきそうな勢いで白い肉塊が二つ飛び出した。
それを両手で掬い上げる。
「あぁ、は、恥ずかしい……。あのころに比べるとわたしも年取ったから、おっぱいも垂れちゃっているでしょ」
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