立ち読みページ
 
プリンセスウィータ
小説:御前零士 挿絵:吉飛雄馬
 
 ちゅぅうっ、ちゅぅうううっ……。
 肉傘の割れ目から、透明な粘液がどっと噴き出してくる。ウィータは眉を寄せてそれを飲み干す。だが粘度が高くてなかなか喉を落ちていかない。苦しくて思わずペニスを吐き出し、けほけほとむせてしまう。
 男は太い両足をびくつかせて唸ると、王女の頭を掴んで無理矢理に肉茎を押しつけてくる。声を上げる間もなく、姫君は再び汚れた男性器を咥えさせられる。ぬるうっと押し入った亀頭冠に喉の奥を突かれ、目の前に火花が飛び散る。吐き気も込み上げてくるのだが、なぜか背筋はじぃん、と燃えた。
「よし……、吸いながら頭を上下に動かせ。舌を絡ませるのを忘れんなよ?」
「んむぅ……っ、んっ、ん…………」
 興奮に掠れた声が響く。乙女はゆっくりと上下に揺れ始める。命令されるとうなじがぞくりと冷え、妖しく胸が昂ぶるのだ。
(どうして……? いや……なのに……)
 王女は目元を悩ましく上気させて、懸命に奉仕する。舐めしゃぶる内にイカ臭さは薄れ、悪寒を感じなくなる。すると舌を灼くペニスの熱さが心地良くなってくる。苦しげにびくつく様子に、ふと心が揺れてしまう。
(だめ、なにを……かんがえてるの……、こんな……はしたないこと……っ)
 王族のプライドが警鐘を鳴らす。なのに跪いて男の象徴に尽くすことが嬉しいのだ。頭を上下させ、逞しいえらに舌を這わせる毎にどきどきと胸が高鳴り、乳首と股間が切ない熱さに包まれてゆく。王女の肉裂は、いつしか初々しい果汁に濡れ光っていた。
 
前のページに戻る