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「う、っく……はあ」
自然と踵が浮いて爪先立つ。甘い痺れが下肢の動きを制限する。感じるはずがないと頭では否定しても、肉体は正直に疼いて、ボディスーツの中では股間に変化もあった。
(――あッ?)
まるで小水を漏らしてしまったかのような。量こそ少なかったが、熱い分泌感と原始的な快楽に腰が打ち震えてしまう。
女穴が甘蜜を滲ませたのだ。しかもショーツとライダースーツで股間は密閉されているため、湿り具合を最大限に感触させられる。
(なんで、こんなやつらなんかに勝手に触られて……)
何かの間違いと思っても、生温かい汁は確かに染みてくる。恥汗にも濡れて薄生地は太腿にぴったりと吸いつき、尻の谷間にみっちりと食い込んだ。
エリカの吐息が牝のにおいを蓄えて漂う。
「はあっ! あ……んっ、んふう?」
徐々に呼吸を制御できなくなってくる。
電車に不慣れなエリカは、列車がカーブに差し掛かったことに気付かず、疲れた脚ではろくに踏ん張ることもできなかった。
「っきゃあ!?」
進行方向に向かって揺らされ、ドアのガラスに体当たりをしてしまう。左手が手すりを掴んでいたおかげで転倒は免れたものの、隣の乗客、実行犯のひとりとぶつかった。
表面上は女探偵も一般の乗客を装っておく。
「ご、ごめんなさい。急に揺れるものだから――あうッ!?」 |
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