「何か言ってよ。綺麗?」 呆然としてしまったレイナに重ねて問いかけてくる。 「あ……その……き……綺麗です。凄く……」 これに対し、条件反射のようにそんな答えをレイナは返した。 決してお世辞ではない。心の底から思った言葉である。 「そっか……嬉しい。ありがとうレイナ」 するとアスハは笑ってくれた。心の底から嬉しそうに……。 その上で上半身を曲げると、再びレイナの唇に唇を重ねてきた。 違う。重なったものは口唇だけではない。乳房と乳房までグニュッと密着する。大きな乳房でレイナの小ぶりな胸が押し潰された。乳首と乳首がキスをするように重なりあう。 「んんんっ! んあんっ」 すると、全身を甘く痺れるような刺激が駆け巡り、思わずレイナは甘くエッチな響きのする声を上げてしまった。 「はぁあああ……これ、当たってる。レイナの胸と私の胸が……。あったかい。レイナの身体……こんな寒い場所なのに、凄くあったかく感じる。ねぇ、レイナはどう? レイナは私をあったかく感じる?」 同じような刺激をアスハも感じているのだろうか? ヒクッヒクッと肢体を震わせつつ、耳元で囁くように問いかけてくる。 「それは……その……」 「正直に答えて。教えて」 耳元に吹きかけられる温かい吐息と共に、囁きが重ねられた。 流されてはならない。止めなければならない──そんな理性が蕩けていくほどに甘い響きが耳を伝わり、脳髄をかき混ぜてくる。 「か……感じる。感じます。姫様……凄くあったかいです」
本文中より抜粋 抜粋文とイラストは一致しない場合があります。 ※挿絵イラストはWeb用に修正してあります。
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