「ひっ…そっ、そこはそんなに触るな……!?」 自慰でも触れたことのない場所への刺激はあまりに鮮烈で、気持ちいいのか痛いのかわからない。なんせそこは文字通りの急所、妹が先ほどみたいに力の加減を間違えたらと思うと気が気ではなかった。 「うはっ!? はっ八千円っ……いやこれ以上は出せないからもぉ射精させて……」 射精を禁じられた上での亀頭責めに玉責めまで加えられて。焦燥に駆られた兄が泣き落としにかかるも、 「(精子)出したかったらもっと(お金)出しちゃえって♪ ほーら、たまたまー、もみもみー♪」 兄がちょいビビリ気味と見た妹はまたも歌うようにリズムをつけて睾丸への責めをエスカレート。三本の指で陰嚢を器用に掬い上げると、クルミでやる指の体操みたいにやわやわと睾丸を転がしマッサージしてくる。とっくに限界は超えているはずなのに、疼く竿は指の輪っかで根元をキュッと締め付けられているため放出は叶わず、ゴールの見えないもどかしさばかりが吹雪の日の雪のように積もってゆく。 (あああ……したいっ、もう射精したいぃぃ───……!!) 「わかっ……いっ、一万っ!!」 もはや精を吐き出すことしか考えられなくされた兄は無我夢中でそう叫んでいた。 「やたっ♪ ではではお兄様、心ゆくまでお射精くださぁ〜い★」 大台に乗った妹は声を弾ませヒトを様付けまでして手コキを再開。玉揉みの手はそのままに、掌全体を使って根元から先端まで優しく握ると、シュコシュコとリズミカルに扱きたててきた。 「うあ、あぁぁ……!!」 妹の手淫は自分でする時と比べるとやっぱり微妙にポイントが外れていたりするのだが、その”ままならない感„がなんとも言えずもどかしく、逆に気持ちいい場所を不意打ち気味に強襲される感覚は自慰では決して味わえない喜悦をもたらした。 (凄い、美優に…妹に扱かせてるんだよな俺っ……!!) 禁忌を破るゾクゾクするほどの背徳感が官能を後押しする。度重なる焦らし責めを受けてきたため、すぐに限界が見えてきた。このまま一気に射精へと上り詰めようとした祐介だったが──。 「あははっ、アニキのコレ元気に跳ねすぎっ♪ まあ一万円分たっぷり楽しんでよね〜?」
本文中より抜粋 抜粋文とイラストは一致しない場合があります。 ※挿絵イラストはWeb用に修正してあります。
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