「あはぁ……お兄ちゃんのおちんちん、すごく、やらしい臭いしてるぅ……」 今日だけで、何度この感覚を味わっただろう。上擦った声でペニスの臭いを嗅がれ、羞恥が全身を燃え上がらせる。はちきれそうな亀頭の数ミリ上を、チロチロと舌が躍る。 だが、決して核心部には触れてこない。ガチガチに身を強張らせたペニスが、先端から透明な露を溢れさせ、裏筋に光る道を作るほど待ちかねているのに。 「ち、千佳……。そ、そこを……直接……」 もう、我慢の限界だ。待たされすぎて、焦らされすぎて、頭がおかしくなってしまう。 「直接、なぁに?」 小首を傾げてとぼける千佳に、下唇を噛み締める。年下の少女に、妹に、こんなお願いをしなくてはならないなんて。身体が悲鳴を上げる。このままでは、触れもしないでペニスが暴発してしまう。 「お、お願いだから、早く触ってくれ! 気持ちよくしてくれぇぇぇっ!」 頭で考えるより先に、口が勝手に叫んでいた。屈辱感と敗北感が、心地いい堕落の道へと友治を誘う。 「んふふ。おちんちん、こんなにビクビクしちゃって、可哀想だもんね。……いいよ」 これでやっと絶頂に行ける。友治は、半泣き顔で安堵の表情を浮かべた。だが──身体を起こした千佳が、股間から離れてしまう。フェラチオしてもらえるものだとばかり思っていた牡茎と頭の中に、絶望感のようなものがよぎる。 「そんな顔しないで……あたしも、気持ちよくなりたいだけ、だから……」 淑女の挨拶のようにミニスカートの裾を持ち上げた千佳が、顔を跨いできた。突如、眼前に現れた光景に、息が止まる。もどかしげにくねる腰が、友治を野獣に変えた白い下着を見せつけてくる。その中央。布の一番細い部分の色が、ほんの少しだけ濃い。 「お兄ちゃん……。女の子にはね、もうひとつ唇があるんだよ……」
本文中より抜粋 抜粋文とイラストは一致しない場合があります。 ※挿絵イラストはWeb用に修正してあります。
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