「は、はじめぇ……ああっ……始のが物凄くドキドキしてるのが……身体の内側から直に伝わってきてるわよぉ……」 真凛花の声から破瓜の衝撃が徐々に消え、強張っていた美貌も今はむしろ官能に甘く蕩けている。 「ま、真凛花ぁ」 そんな長年恋焦がれてきた初恋相手の艶姿に、再び鼓動がドキドキと高鳴り、うなじの辺りがゾクゾクと粟立つ。 胸の奥底から彼女を求める精神的な昂りが、猛烈な勢いで湧き上がってくる。 「お前とキスがしてぇ」 始が甘く囁くと、はあはあ、と息を整えていた恋人が感極まったように瞳を細めた。 そのままゆっくり顔を落としていくと、相手もゆっくりと瞼を閉じきり――チュッ。 二度目のキスをする。 唇と唇をしっかりと重ね、ファーストキスの時とは比較にならないほど濃く長く。 セックスの一体感も凄まじいが、キスもそれに負けていない。 始は薄目を開けて首を斜めにすると、相手の唇とクロスする形にして舌を差し入れた。 唇だけではなく、味覚器官も深く重ね合おうとするすると、 「――ン! んんんッ!?」 身体を繋げたままのお嬢さまが、閉じていた瞳を丸く見開く。
本文中より抜粋 抜粋文とイラストは一致しない場合があります。 ※挿絵イラストはWeb用に修正してあります。
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