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ヴァイオレットムーン 月下の淫鬼
小説:狩野景 挿絵:吉川かば夫
 
「ああ、可哀想なヴァイオレット。こんなにボロボロにされて――」
淫鬼を撃つ冷酷な狩人、ヴァイオレット。
だが、狡猾な罠が彼女を肉欲に目覚めさせ、
高鳴る胸に肉奉仕の悦びを擦り込んでいく。
 
ヴァイオレットムーン 月下の淫鬼
あらすじ
人間の性的エネルギーを餌食にする亡者、ストリゴイ。
彼らに支配された街に、人外の者を狩る女性たちが現れる。
身に宿る処女血の聖性を武器に戦う冷酷な『マエストロ』、ヴァイオレットと、
体温のない身体で主を守る人造少女、ブルーベル。
だが、生涯、情交を禁じられたヴァイオレットの内面では、
歪んだ性欲が燻っていた。
そんな二人の前にかつての師匠、リヒャルトが姿を現す。
人外の者に身を落とした育ての親は、
弟子の肢体を味わうために牙を研いでいたのだ。
囚われた二人を肉の悦びが挑発する。
相棒の痴態を前に、ヴァイオレットに内なる淫欲が囁きかける。
そしてついに、淫鬼に貪られる聖女と人造少女。
二人は絡み合いながら、内に凝る肉欲に目覚めてゆく。
 
二次元ドリームノベルズ101
発行:キルタイムコミュニケーション
ISBN4-86032-051-4 C0293
定価:本体890円+税
 
立ち読み
※Web公開用に修正を大きくしてあります。
 
「――いますぐ、そ、その気色悪いものをどけろ!」
見たくもないのにその存在感は圧倒的でどうしても眼を離せない。
絞り出すように それだけをやっとのことで言うが、
なんとペニスは答えとばかりにヴァイオレットの白磁の頬に、
ツー、と鈴口から滴る男液の糸雫を垂らしたのだ。
「――ッくっ!!」
胸を汚しているものと同じ不浄な液体の、ぬめりつく感触に
無様な悲鳴を上げそうになる。
「強がってんじゃねえ!! ガタガタぬかしてる暇があったら、その口で奉仕しなっ!」
言葉でなにを言い返そうとも、実際には何一つ抵抗できない。
ヴァイオレットの絶望的な状況を嘲笑うように罵倒すると、
ストリゴイは触れる寸前にまで近づけていた亀頭の先を、
卵形の小さな顔に押しつけたのだ。
(ああぁ! 畜生!!)
濡れぬめった感触に屈辱を噛みしめるマエストロの
きめ細かな頬肌を肉筆が擦り回す。
ナメクジの這った跡のような穢れ汁を塗りたくられるおぞましさに
身体が硬直した。
どのような敵にも怯んだことがないというのに、
湧き起こる恐れを鎮めることができない。
そのヴァイオレットの動揺が、肉根を調子づかせた。
強張った表情を揉みほぐすように顔中を一回りすると、
剛直は気難しそうな唇に先端を添えたのだ。。

本文中より抜粋

抜粋文とイラストは一致しない場合があります。
 
 
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