くちゃ、くちゅっ……と、舌の上で精液を転がす咀嚼音が、水を打ったように静まり返った教室内に小さく響く。人が発する快楽の波動と精気を糧とする淫蕩で狡猾な魔物、淫魔ならではの食事が行われているのである。
体液に含まれる生命エネルギーが赤髪の少女の全身に染み渡り、細胞の一つ一つを悦びに震わせながら異形の命を潤してゆく。
「ああ……若い男の子の精液って、舌触りがプルプルしてて、味も精気も凄く濃くって美味しいわ……最高の食前酒ね」
コクンと喉を鳴らして口中のスペルマを嚥下し、満足げな声を上げた由魅香は、再び朱音の顔に唇を寄せてきた。
「もう一度キスしましょ……」
精液の侵入を許すまいと固く閉じられた少女退魔師の口に、半開きになった淫魔少女の朱唇が重なる。
マシュマロの柔らかさを持った美少女の唇が触れ合い、精液のヴェール越しにヌルヌルと擦れ合う。ちゅるっ、と軽い吸引を仕掛けて粘汁の大半を吸い上げた後、ざらついた舌先でチロチロと唇を舐めくすぐり、付着したものを残らず拭い取ってゆく。
「んっ……くふ……んっ!」
本文中より抜粋
抜粋文とイラストは一致しない場合があります。 |
|