「おうおう……ほんにそそる躰をしとるわい。牝のにおいを撒き散らしおってからに」
「やめろっ! 汚い手でわたしにさわるな……あっ、ンうっ!」
城主の太い指がかえでの乳首を捏ねくりまわす。敏感なそこは、鎖帷子に擦れて、ますます肥大した。
「このままにしておくのも趣があっていいが……やはり、直に揉みたいの。お主も窮屈でならんじゃろう。ひひっ……今、楽にしてやるわ」
鎖帷子が強引にずりおろされた。汗の雫を散らしながら、真っ白の乳肉が弾みでる。
「やっ……! いやっ! 見るなっ……さ、さわっ……ああッ!」
かえでの乳房は、城主の大きな手にもおさまりきらなかった。指と指の間から、餅のような肉が溢れた。
「おおっ、この手に吸いつくような感触……! ずっしりくる重さもたまらんわい」
城主が涎を垂らして悦んだ。かえでの片乳を乱暴に揉みしだく。
「なんじゃお主、さっきより乳首が硬くなっとるではないか。儂の掌を押し返してきとるぞぉ」
熟れたさくらんぼのようになった乳頭を、城主が執拗に扱く。そのたびに、かえでは啼き、細い腰を揺らめかした。
「どうやら被虐の趣味があるようじゃの。ええことじゃ。すぐに……この狭い座敷牢が極楽に変わるぞ」
「そんなわけ……ないっ! 離せっ! 気持ち……悪いっ! ううンっ!」
否定の語を吐くかえでだが、強張った表情が緩みつつある。
(この香か。女にだけ効くという、魔の催淫薬)
豪はかえでの反応を窺った。城主に乳を吸われ、イヤイヤと首を振っているが、口をだらしなく広げ、涎を溢れさせている。
「おかしいっ。こんなの……わたしっ、変だよおっ……!」
数時間走りつづけても、かえでは息を乱さない。それだけの訓練は積んでいる。だが、布団の上での話は別だ。房中術の経験もないがゆえに、ひどく混乱していた。
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