気づくと彼女は無意識に太腿を擦り合わせ、豊満な胸を揉みしだいていた。
「どうして、こんな気分初めてっ……物足りない、もっと戦いたい、もっと気持ちよくなりたい……!」
信じ難いことに戦いを気持ちいいと感じていた。この戦いはすべて街の平和のため、楽しさなどとは無縁なはずなのに、なぜか快感を覚えていた。
その快感が得られなくなると、今度は性の快感がほしくなる。なんでもいいから気持ちよくなって身体の疼きを癒そうとする。
それはあまりに不自然だが、今の聖瑠は冷静になれず、ひたすら精神がかき乱されていた。
「このスーツすごいのぉ、もっと戦いたい、もっと身体で感じたいぃ……!」
露出を隠そうという意識も無くして胸を揉みしだき突起をさする。スーツから流れ込む膨大な力は皮膚感覚すら発情させて、強い性欲と深く溶け合い乳房の神経を蕩けさせる。
さらに発情は下腹部にも及び、太腿の付け根にまで指を這わせてむき出しの筋をすりすりと擦る。
「はぁ気持ちいいっ、クリ感じる、おまんこ濡れて指入っちゃうぅ……!」
(ど、どうしてこんな、わたし戦闘後にオナニーなんてっ……あり得ない、こんなのあり得ない……!)
意識の片隅で理性が必死に警鐘を鳴らす。これはおかしい、まともな精神状態ではないと。しかし身体は聞く耳を持たず、勝手に快楽を求めて彷徨う。
(だめ、やめなきゃ。こんな恥ずかしいこと今すぐに……)
『それで? 我慢できるの、この淫らな疼きを?』
エロスの声がまた囁いてくる。
『そんなに乳首勃起させて、おまんこはしたなく濡らして。これでもまだ感じたくないの? イキたくないの?』
諭すような声音が無性に苛立ちを誘った。この女もいつもこうだった。戦闘中にすら発情する淫女だった。
そんな女と同列になるのは御免だ。すぐにでもやめて変身を解くべきだ。
「はぁ、はぁっ、おちんちん、おちんちん……!」
なのに身体が吸い寄せられて、半ば無意識に怪人の股間を探っていた。
「ぜェぜェ……エンジェル、ひィ……」
「まだ立つでしょう? 怪物なんだもの、死ぬ前に一度くらいできるでしょう……!」
瀕死の巨躯に跨がると、だらんと垂れた太い肉茎に湿った淫唇を擦りつける。
「あぁん大きいっ。すごい、こんなので女を犯してたのね……ほら立たせて、犯してみなさいよ。いつもみたいに!」
そう言って煽り騎乗位でスマタする。淫唇で感じる肉茎はゴツゴツとして汚らわしく、犯された際に味わう衝撃を想像させてゾクゾクとした。
「ゴリゴリが、ゴリゴリがいいのぉぉ……あぁん早く立たせて、勃起チンコで処女膜ぶち抜いてぇ」
(なにいってるのわたし、こんな化け物で初めてをだなんて……!)
自らの口から出た台詞に、自らがもっとも驚愕する。
あり得ない。こんな連中と初体験して処女を散らせるだなんて。人々を苦しめる憎むべき悪で人間ですらないというのに。
でも止まらない。高められていく力と欲望はすでに暴走寸前であり、まるでスーツに飲みこまれて一体化していくようにさえ感じる。
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