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姫騎士捜査官ケイティ
小説:上田ながの 挿絵:ゴールデン
 

 胸の谷間や背中が大きく開いた衣装である。女の性を周囲に撒き散らすような衣装──恥ずかしすぎる。だが、犯罪を暴く為にも耐えねばならない。羞恥を隠すように必死に表情を引き締めつつ、できる限り平静を装ってバヘリアに尋ねた。
「はい。結構です……さて、それではバニーガールとなったからにはお手伝いをしてください。これも視察の一環ですよ」
「て、手伝い?」
「ここでは出した精液の量に応じてチップに変えるというシステムを採用しています。ですから、お客様のちんぽからミルクを搾ってあげてください」
「なっ……そんなこと……」
「バニーガールがただ突っ立っているつもりですか? それでは普段のカジノを知ることはできませんよ。貴女の仕事は視察ではなかったのですか?」
「それは……確かに……」
 まともに思考することができない。バヘリアの目を見ていると、彼の無茶苦茶な言葉こそが正しいのだと思ってしまう。
「わ……分かった……」
 受け入れざるを得なかった。
 観念し、一人の客へと近づいていく。
「……その……だ、出せ……」
「それだけじゃ分かりませんよ。しっかりちんぽを出してください。奉仕させてください──と、使用人らしく丁寧な言葉遣いでお願いします」
「う……そ、そうだな。その……申し訳ありません。えっと……その、ち……ちんぽを出してくださいお客様。私が奉仕致しますので」
 客の前にしゃがみ込む。
「ああ……よろしく頼むよ」
 嬉しそうな笑みを浮かべながら、男性客は肉棒を剥き出しにしてきた。まだ何もしていないというのに、痛々しい程に勃起した肉棒を……。
(なっ! こ……これが男性器!? ペニス? ち……ちんぽ……? なんて醜悪な……)
 初めて見る肉棒に身体が硬直する。膨れ上がった亀頭。血管を浮かび上がらせる肉茎。それに嗅いでいるだけで咽せそうになる牡の匂い──すべてが不快だった。すぐにでも逃げ出したくなるほどに……。
(でも……やらなければ……使命を果たす為にも……)
 自分に言い聞かせる。けれど、奉仕といわれてもどうすればいいのか……。
「口でしゃぶるのです。ちんぽを咥え……ジュポジュポとね……」
 バヘリアが説明をしてくれる。
「こ……こうか? ん……んもっ」
 躊躇いつつも、肉棒を咥え込んだ。
「もっふ……んふううっ……」
(臭い。それにしょっぱい……気持ち悪い……)

 
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