「──嘘、でしょ……」
触手に寄生され、十数日ほど過ぎた朝──。
いつものように目覚め、着替えようとしたところで違和感を覚えた芽衣は、姿見の前に立ち、パジャマを半脱ぎにしたところで呆然とさせられる。
(な、なに、これ……昨日までと、全然っ……)
ショーツ越しにもわかるほど──否、ショーツがグッショリと濡れて、その下に広がる光景がくっきりと透けて見えていた。濃厚な肌色、あるいは桃色に近い鮮やかな色素を纏う触手が、ショーツのようなサイズにまで広がり、股間を包み込んでいる。
「ど──どうしてっっ……んひぅっっ!?」
驚く芽衣を嘲笑うかのように、穿かれた状態にある触手はグチュグチュと蠢き、太ももの付け根から腰骨の下辺りまでを、念入りに撫で回してゆく。
「んぁうっっ、はっ、んっふぅぅっっ!」
ベチャベチャと自身の粘液を絡みつかせながら、肌を丁寧に擦り、お尻を舐め、股間を突つき──そして、双穴が弄り回されていた。
(ま……待って、ちょっと──いやぁぁっ!)
ゾクゾクゾクッと背筋が痺れ、膝が躍り、腰から崩れて尻もちをつきそうになる。内股になって懸命に堪えながら、芽衣は制止を求めて手を伸ばした。
「トイ、レッ……行く、からぁっ……」
貪欲な触手──サイズを増し、さらに食欲が増したかのような勢いで蠢くそれは、宿主である芽衣に朝食を求めているのだ。おぞましいパラサイトの横柄な要求、芽衣はそれを拒めないのだが──。
(こ……このぉっ、バカにしないでっっ!)
紐状の拘束具だった昨晩までとは異なり、これだけ面積が広がれば、逆に引き剥がしやすいのではないだろうか。肌との間に隙間を作れれば、多少は動きやすくなるはず──と。
そう考えた芽衣は触手ショーツにそっと指を這わせ、下腹部を押さえつける、ショーツのゴム部分に当たる箇所を、そっと撫でつけた。
「ふっ、ぐっっ……んぁうぅぅっ! あはぁっ!」
けれど──吸いつき密着する触手に、隙間などあるはずもない。
「ひゃぐぅぅんっ!? んひゃっ、ひゃめぇぇっ!」
反対に、抵抗を見せたことを悟られたのか、触手は猛抗議するように暴れ、のたくり、一回りほど大きくなった触手肉幹で菊粘膜を弄り、穿り、さらに大量の腸液を滴らせてくる。
「わかっ、わかっだがらぁぁぁっっ! やめっ、やめてっ、あぐぅぅっ! いひゃっっ、イッひゃあぁぁぁっ……ひぐっっ、あうぅぅっっ!」
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