しかし、小柄なノノンと、そんなノノンを一掴みできそうな程巨大なオーク──体格差は歴然。
「くっ! お、おのれぇえええ!!」
歩幅があまりに違う為か、あっさりと亜人魔導師は魔物によって捕らえられてしまった。
オークの背中から伸びる巨大な三本目の手が肉体を鷲掴みにしてくる。
「こ……このおおっ! 放せっ! 放さぬかぁっ!!」
魔物に捕らえられる──これ程無様で恐ろしいことはなかった。が、恐怖は表に見せず、もがく。なんとか手を振り払おうと足掻いた。
しかし、体格による力の差は歴然であり、オークの拘束から脱出することなど不可能である。
「ぐげげげ」
暴れるノノンにオークの笑みが向けられた。
「な……なんじゃこれは? 何故オークにこのような腕が!?」
「その魔物は生け捕りにした魔物を研究して人工的に作り出したものですからね。それくらいの真似は可能なのですよ。さぁ、ここからが本番ですよ」
「ほ、本番? 何を……」
バガルドの言葉の意味は一体?
などと抱いた疑問に答えてくれたのは──
「ごがぁあああっ!」
オークだった。
しかも、言葉ではなく、行動で……。
「なっ! やっ! やめっ! 何を……これ……何を? 脚を……ワシの脚を開くなぁ!!」
ノノンの両足を魔物の残った二本の腕が、容赦なく左右に開いてきた。股関節が外れてしまうのではないかと思う程の開きである。当然のようにスカートも捲れてしまった。
「ほう……見た目通り幼いまんこですな」
服を着ることは許された。が、下着は穿かせてもらえていない。故に、秘部が剥き出しになってしまう。当然バガルド達にも見られることに……。
「だ……黙れ! やめさせぬか! このぉっ!」
長年生きてきても恥ずかしいものは恥ずかしい。それに、この状況に恐怖も覚えてしまっていた。
長寿であれど自身の危機に恐怖を抱かぬものなど存在しない。
ノノンはそんな自身の感情を誤魔化すように、バガルドに対して怒りを向けた。
「さぁ、始めろ」
けれども、返ってくるのは無慈悲な言葉のみ。
そして、オークが動き出す。
ぐじゅうううっ!
「くひいっ!」
巨棒が膣に押しつけられた。ノノンの身体よりも巨大なペニスが……。
「あ、や……やめろ! 無理じゃ! こ、こんなに巨大なもの……挿入るはずがない。やめよ……いかにワシでもこ……こんな……こんな大きなものを……挿入れられたら……」
死ぬ。
身体がペニスで引き裂かれて死んでしまう──そう思った。
長寿といえど不死ではない。肉体の耐久度は普通の亜人となんら変わりはないのだ。
血の気が引いていくのを感じた。
「だだだ、大丈夫なんだな。亜人の身体は丈夫だから。それくらいの計算……してるんだな」
「う、嘘をつくな! 無理じゃ! 無理じゃぁっ!!」
ブンブンッと必死に首を左右に振る。
「は……放して! ノノンを放しなさい! それ以上しては駄目!! するなら……するなら私にしなさい! ノノンに酷いことをしないでっ!!」
フェリアも絶叫する。
「申し訳ありません。これも国の為です」
が、現実はどこまでも非情だった。 |