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騎士姫リリーナ
巨人族の性玩具になる凛々しき姫君

小説:清水勝治 挿絵:夕霧
 

「あぁあんっ! ううんっ!」
 思いの他、器用で繊細な刺激に、ついに喘ぎ声を漏らしてしまう。性快楽を意識してしまうと、余計に我慢が効かない。
(きょ、巨人族の癖になんて細かな愛撫なの……)
 さらに、その肉舌の誇るパワーは圧倒的で媚肉を押し潰し、尖った肉芽まで激しく擦り上げる。
 充血して膨れた大陰唇の形が歪み、それまで膣内で溜まっていた愛液がドロリと垂れ落ちる。
 巨人族は初めて味わうソレを甘い蜜のように思ったのだろう。じゅるじゅると、音を立てて吸い上げる。
「くぅううっ!」
 今でこそうつ伏せになり、表情を隠すことができているものの、快楽に歪んでしまっている顔を国民に見られてしまったら、大変だ。
 凛々しかった騎士姫の面影はなく、ただの感じている雌の顔へと変わっている。目元は垂れ下がり、瞳は潤み、小鼻はピクピクと震え、唇は半開きになり、涎が零れようとしている。
(こ、こんな姿、みんなには見せられない)
 国民が自分にどれだけの期待を持っているのか。
 自分がダメなら、この国を誰が救ううのか。
 憎むべき巨人族に肉人形のように弄ばれる姿を見せる訳にはいかない。国民の士気に関わる。
 だが、リリーナの思惑を巨人族は許さない。
 巨大な口唇を巧みに使い、リリーナの肉体をひっくり返し、仰向けにする。
(くぅううっ! なんなのよ! これじゃ、感じているところがみんなに丸見えじゃない……)
 巨人族は手に入れたオモチャを自慢する子供のように、騎士姫の痴態を見せびらかそうとする。
 唾液で濡れた長い黒髪が、重力に負けてダランと垂れ落ちる。口内でもみくちゃにされて、びしょ濡れのリボンが重力に負けてずれ落ち、解けて、地面にポトリと落ちていく。
 黒髪不規則に広がり、性快楽に蕩けた表情を隠すものが何もない。剥き出しになった額から細顎まですべてが晒される。嫌が追うにも、国民の反応が見えてしまう。
「お、おいっ! リリーナ様の顔、なんかいつもと違わないか?」
「あぁ……何かおかしいな」
 国民の中に不審感を抱く者が出始める。
(いやぁ……見ないでぇええ……)
 下唇の上に仰向けに乗せられたまま、無抵抗に股間をベロベロと舐め回され始める。
 ぴちょりっ! ぴちょりっ!
 股間だけでなく、両脚を全部包み込むような刺激。
 感じて尖りきったクリトリスや熟れた媚肉。できるだけ清潔にしているアヌスなど、それら全体を一度になぞられ続ける。
「んんっ! んあぁううた!」
 ただでさえ、敏感になっている肉体。下半身から押し寄せる巨大な快楽の波に自然と声が甘い声が漏れてしまった。
「い、今の声って……」
「まさか……お姫様……感じていらっしゃるのか……」
 勘のいい民衆がついに気づき始める。
「ち、違うのこれは……あぁんっ!」
 言い訳しようとするものの、下半身から湧き上がる快楽に、塗り潰されてしまう。
「むふふふふっ!」
 巨人族が不気味に笑い、リリーナの股間を大きな音を立てながら舐め続け、愛液を啜る。
 ぴちゅり、ぴちゃり。
「巨人族にアソコを舐められて、発情したのか?」
「俺らが必死に救いだそうとしているのに……巨人族にしゃぶられて、気持ちよくなるだなんて……」
「そんなぁ……やっぱり、もうこの国はおしまいなのかぁ……」
 民衆はそれぞれに叫ぶ。
(違うっ! 私は決して、そのようなことは……)
 声を出そうにも、少しでも口を開くと出るのは喘ぎ声だけ。リリーナは下唇を噛んで必死に耐える。
「あっ! あぁああっ!」
 分厚い唇が急激に下腹部を圧迫してくる。
 このまま潰され殺されてしまいそうな恐怖ととともに、下腹部の衝撃。
 股間にむず痒い感触が走り抜け、尿道を何かが下っていく。
(そんな、こ、こんなのって……)
 リリーナは十数年の人生でそれが何の刺激なのか一瞬にして察する。
 だが、括約筋は力が入らず、完全に弛緩しており、我慢が効かない。
 ぷしゅ、ぷしゅ、ぷしゅううっ!
 小さな尿道口から恥ずかしい音を立てて、黄金色の液体が撒き散らされる。
(わ、私が、オモラシだなんて……)
 意図せず、排尿してしまうだなんて、いつ振りだろうか。
 少なくとも自我に目覚め、騎士道に忠実に生きようと思ってからは一度もない。
 恥ずべき行為だった。
 自分で自分に厳しく律してきただけに、ショックは大きかった。
 唯一の救いは、その無様な下半身を国民に見られていないことだった。
「うー、ふふふ。ふふふ……」
 巨人族は口内で尿を出されたのに、嫌がるところか、喜んで吸い取っていく。
 ちゅるちゅるううっ!
 重低音な笑い声が直接、下腹部に響く。そんな空気の振動すらも心地よく感じてしまう。

 
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