「ほう、もしかして、イキそうなのですか?」
「い……イク?」
「……くく、なるほど、あの男とのセックスでは達したことがありませんでしたか」
「な……何を……そんな……んんんっ……そんな……こ……とぉっ!」
ブンブンッと首を振って否定する。
だが、ジェイドの言葉は紛れもない事実だった。これまで奏多とのセックスで夏凛は達したことがなかった。
イキそう──そう思ったことはある。けれど、いつも自分がイク前に奏多の方が……。
(って、駄目だ。変なことは考えるな。違う。私はイキそうに……ふうう……イキそうになんてぇ!)
奏多でも達したことがないのに、こんな男に絶頂させられるなど決してあってはならない。否定する。必死に違う違うと繰り返す。それはジェイドだけに向けた言葉ではない。それ以上に自分自身に対しての言葉だった。
「我慢などしないでください。ほら……これがいいんでしょう? こうされるのが……」
しかし、どれだけ否定しても信じてなどもらえない。それどころかジェイドはより腰を深く突き込んできた。しかも、一突きごとに肉棒を膨れ上がらせてくる。肉壺に自身の存在を刻み込もうとするかのような、激しいピストンだった。
「やっめ……これ……駄目! ふうう! 来る! 来ちゃう! 何か……駄目なのに……たえ……ら……ふうう! 耐えられない! あああ……こんな……こんなの……奏多! 奏多ぁああ!」 |