「おっと! お転婆なお友達ができたようだな! だが当たらぬよ、ブギッ」
必殺技はやすやすと躱されたようだったが、麗火を締める力は緩んだ。その隙に身を引きはがすことに成功──
「なっ……!?」
振り返って目にしたのは蛇身。麗火の全身に巻きついた……いや、
「そいつ一体化してます、奴隷装と!」
有希の言う通りだった。淫魔侯爵の体は麗火の奴隷装そのものだった。
「まさか……」
「ブギッ……そうさ! 奴隷装こそ、我ら淫魔の本体! 人が禁忌とした淫欲の具現化! 我ら淫魔は人のある限りその心に、肉に、潜み続ける!」
「くはあっ……!」
麗火の股間に巨大なペニスが怒張する。かつてないほどの獣じみた衝動。
「こっ、これは!? あうっ……ふあっ」
「わかるか? 久々にお前を犯せるこの悦びが感じとれるだろう?」
奴隷装と一体化した侯爵が、巻きついている麗火の腕をギリギリ締め上げ、無理矢理に股間のペニスを握らせる。
「ぐ……うっ……貴様……何を?」
「ブギギ、貴様だと? そんな口の利き方を教えた憶えはないぞ。奴隷の身分を思い出す手伝いをしてやろう……吐き出すのだ。最後の免疫抗体を!」
「やめろっ! うあっ、あああアッ!」
きしむ筋肉。操られた手指が、麗火のものでもあり、憎き敵のものでもある勃起をこすり立てる。
「良いぞ、良いぞっ! もっとだ、もっと、ご主人様を慰めるのだ!」
「んあっ、くはっ、ああああああっ!」 |