もうわかっているのだ。エクシールが射精の欲求に屈しかけているということは。散々に焦らされたあと、なにも言わずに提示された極上の餌──キリエルを前にして、もはや我慢などできないのだということを、この悪辣な堕天使は承知しているのだ。
「はっ……はぁ……はあ、あぁぁっ……」
荒い息を吐きながら、冷たい床に背中を預けているキリエルに覆い被さる。
ガリガリと音を立てて、理性が削れていく。一秒ごとに正気が薄れ、射精したいという欲求にすり替わっていく。
そして──止めの一撃は、他ならぬキリエルからもたらされた。
「いいよ」
はにかんで、紅の神騎は囁いてきた。
「辛いよね。射精したくてたまらないよね? だったらいいよ……使って。私の穴、エクシールの好きなように……」
言いながら、彼女はそっとエクシールの肉棒に触れ、自らの雌穴へと導いた。
ぬちゅ……。卑猥な水音。ほんの小さなものであるはずなのに、やけにはっきりと耳に届いた。
「来て……♥」
「……っ!」
ぱちんと、なにかが弾ける音がした。
「キリ、エル……!」
名を呼びながら、蒼の神騎は体ごとぶつかるようにして、キリエルの濡れた穴を深々と貫いた。そしてその直後──
「ひああああああんっ! あう、ひぃぃぃんっ! き、気持ちいい……気持ち、よすぎる……ッ!」
先に悩ましく喘いだのは貫かれたキリエルではなく、エクシールの方だった。
キリエルの膣内はとてつもない名器だった。小柄ゆえに穴の規模は小さめだが、肉棒を受け入れると柔軟に伸びて侵入者に絡みつく。肉体そのものが鍛え抜かれているため締まりも申し分なく、ずっぽりと根元まで咥え込んだ巨根のあらゆる部分に密着しては、淫らな収縮で以って歓迎する。 |