「こんな責めで精を遣るなんて、正真正銘の変態だな」
「だって! だって気持ちいいの! おっぱい良すぎるのぉ!」
まったく反論になっていない。それどころか、自らの変態性を積極的に認めている。乳房をのたくらせ、尻たぶを躍らせてマゾ根性の根付きぶりを誇っている。
「ははは、そうか。いいぞ、遠慮なくイケ! おっぱいを虐められることしか考えられないバカになってしまえ!」
「あーっ!」
表向きの顔からは、想像もできない艶声だった。高く透きとおりながらも、ジメジメしたものを残していた。
「ああっ、イク!」
理性は飛んでいるけれど、自意識は消えていない。自分は女退魔師なのに、淫魔に犯されている。斬りころすべき相手に性器を弄られて、女の極みに導かれている。なんて矛盾した状況、救いがたい屈伏劇だろう。そうした自己憐憫に浸り、被虐的な悦びにうち震えているのだ。
「イクッ、イクゥッ! や、八雲っ、もうバカになってる! 頭のなかがおっぱいで満たされちゃってるの!」
シャドウは釣り竿を操るように、ビクつく乳首を振りまわす。前後左右、乳房の付け根が真っ赤に浮きあがるまで淫虐の限りを尽くす。さらに親指を動かして、肉の摘まみも捻りころがす。
「…………ッ!」
私は思わず、顔を背けた。アレがどれだけ効く責めなのか、私は昔食べた料理のように思いだせる。これ以上見続けていたら、いまは何もされていない私の突起まで、ジンジンと疼き始めてしまう。 |