「へへ、次はこっちかな」
「やんっ」
　けれど次の瞬間には思考から消えた。
　アキラの手がぷるんとお尻に触れ、中央の穴を柔らかく揉んできたのだ。
　キュンと閉じた括約筋は、彼の指を受けるとそれが自然なことのようにふわりと広がり、先を受け入れる。
「あ……あ、はああ」
「どうだきらら？　こっち、好きだろ」
「う、うん」
　それで一瞬湧いた焦りはすっかり消えてしまった。
　消えなくても気にしなかっただろう。誰からもらった、どんなものでも、いまの彼女にとっては括約筋の内部を埋める、この指先より大事なはずがないのだから。
　きららはもう景色のように、なにも感じず排水溝を眺めながら、その場に跪いてお尻をあげた。
「きららのアナル……アキラ君のステキなモノで、可愛がってください」
「へへ、りょーかい」
　指で軽くくつろげただけで、そこがもうお風呂のお湯よりホカホカに温まっているのを感じ、アキラも容赦なく切っ先で突いてくる。
　──ぬむ、ぬぐ、ぐぐぐ。
「ン、お、……おおお、おおっ」
　細かく蠢く指とは真逆。動かないからこそその強烈な存在感をたたきつけてくるペニスの挿入に、直腸から、臓腑から幸福感がこみ上げる。